SDGs用語集
TNFD
TNFD=自然関連財務情報開示タスクフォースとは
TNFD(「自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures」)とは自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するために設立された国際的組織のこと。
TCFD(「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」)の生物多様性版で、2021年に発足しました。資金の流れを自然を保全・回復するための活動に回し、世界経済に回復力をもたらすのが目標です。これに先駆けてCDPは、2020年春の企業への質問書に「生物多様性」に関する「リスクと機会」や事業戦略などについて回答を求めています。今後は企業が取り組むべき5つのステップ、①評価、②解釈・優先順位付け、③測定、設定、開示、④行動、⑤追跡などの詳細が決まっていきます。
企業が取るべき対応のヒント
国連環境計画はNCFA(自然資本ファイナンスアライアンス)と共同で、環境変化が企業に与える影響を分析するツールを開発し、オンラインの無料ツールとして公開されています(現在は英語とスペイン語のみ)。生物多様性への依存度や影響を調べることができます。
TNFD設立の背景
自然環境の安定と保護が、社会の安定や企業の業績に大きく影響を与えるなか、自然環境の変化が企業業績にどのようなリスクやチャンスをもたらすかは不明確でした。統合報告書に気候変動がもたらすリスクや機会、対応や戦略の開示が求められるようになる中で、「生物多様性」がもたらす影響などについてもTCFDと同様に、評価や分析、戦略を開示することが求められていることを受けて誕生しました。
WWFの調査によれば1970年から2016年の間に、哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類の個体群は平均68%も減少。
世界経済フォーラム(ダボス会議)で政治経済の国際リーダー達は、今後10年で最も深刻度の高いリスクとして、「気候変動」、「異常気象」に続き、「生物多様性の喪失」を挙げています。
TNFDの目標
2022年4~5月に中国・昆明で開催される国連生物多様性条約・第15回締約国会議 (CBD-COP15)第二部では、「ポスト2020生物多様性枠組」が採択される予定で、これは2030年までに生物多様性を回復軌道に乗せるために企業を含む社会全体で行動を起こすことが求められることを意味します。企業にも情報開示や目標設定、報告が求められるようになり、2030年までに生物多様性や自然を優先する「ネイチャー・ポジティブ」が国際環境分野の目標となっています。
【参照サイト】 PowerPoint プレゼンテーション (wwf.or.jp)
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