SDGs用語集

洋上風力発電

洋上風力発電とは、再生可能エネルギーの1つで、海の沖合に風車を建設し風力発電を行う方法です。基本的な構造や発電の仕組みに関しては陸上風力発電と同じです。しかし、陸上風力発電と比較すると以下のようなメリットがあります。

  • 建物や道路などの障害物がなく、陸上よりも風が強く安定しているので効率的に発電を行える
  • 土地や道路の制約がないため、陸上よりも大型風車の導入がしやすい
  • 近隣の景観や騒音の影響が小さい

欧州では強い風が吹くため古くから風力発電が盛んに行われてきました。近年は国家の強力なサポート体制もあいまって、急速に洋上風力発電の導入が進んでいます。国際エネルギー機関よると、欧州連合と中国は2040年にそれぞれ127ギガワットと107ギガワットの洋上風力による電力の生産を目指しているといいます。

洋上風力発電の課題

洋上風力発電の課題は、陸上風力発電に比べ建設や維持コストがかかる点です。

洋上風発電基の設置の際には、陸上よりも強固な基礎部分や洋上変電設備などが必要とされます。建設工事も陸上で行うより手間がかかりリスクが伴うため、充分な技術を持った人材を確保する難しさもあります。

洋上風力発電のこれから

日本は2020年12月の経済・国土省・民間関係者会議で、次のような目標を発表しました。

「洋上風力発電での電力生成を2030年までに2万キロワットから10ギガワットまで増やす。2040年にはそれを最大45ギガワットまでの増やす。」

これが実現すれば、日本は世界で3番目に多い洋上風力発電国となります。

洋上風力発電の発電コストは、2030年から2035年の間に火力発電よりも安くなるという予測もあります。今後は日本の特徴である長い海岸線や広い海域を活かした洋上風力の導入が大きく期待されています。

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