SDGs用語集
マネーロンダリング
マネーロンダリングとは、犯罪などの違法行為で得た収益を合法的な収益に見せかけることで、捜査や検挙を避けるための行為を指します。日本語では、「資金洗浄」とも呼ばれます。金融機関との複数回の取引を経て、犯罪行為との関連を見えにくくさせるといった手法が使われます。
マネーロンダリングの事例を紹介します。主に、マネーロンダリングの手法としては、海外の銀行口座や実体のないペーパーカンパニーを利用して不動産や高級品を購入する事例が見られます。
2018年に有罪と判決された米国の元ロビイストの手法では、不正に入手した資金を海外の銀行口座に移し、そこから米国の不動産や住宅の購入やそれらを担保にしたローンの受け取りに使用したことで脱税の罪に問われました。
マネーロンダリングによる収益がさらに犯罪行為への投資に使用され、組織犯罪やテロ活動の資金源となりました。国を超えて国際社会での対応が求められているようです。
マネーロンダリングへの対策
マネーロンダリングへの対策としては、1989年にOECD加盟国を中心に、国際的な作業部会としてFATF(Financial Action Task Force on Money Laundering)が設置されました。
マネーロンダリングへの対策内容は次のようになっている。
1990年に、違法薬物の密売を取り締まるために各国がとるべきマネーロンダリング対策の基準として「40の勧告」が策定されました。その後、組織犯罪全般に取り締まり対象が拡大しました。1990年代後半以降は、国際テロへの資金提供を防止するための項目が追加されました。2000年代には金融機関以外の業態を利用した取引にも取り締まり対象を拡大させるなど、情勢に合わせて対策の対象は変化しています。
日本でのマネーロンダリング対策
日本では金融庁によってガイドラインが出されています。ガイドラインでは「犯罪による収益の移転防止に関する法律」「外国為替及び外国貿易法」等の関連する法律に基づいて、金融機関の体制整備を求めています。
2007年から徹底されている「ATMでの振込限度額10万円」の制限と、10万円以上の窓口取引時の本人確認の徹底も、マネーロンダリング防止の一環として導入された制度です。
SDGs経営支援プラン
お申込み受付中
専門チームがサステナブルな企業経営を
トータルサポートいたします。